上原浩治に聞く Q.11 失敗をしたあとの切り替え方を教えてください!
過去は振り返らない、そう話す上原選手の失敗との付き合い方
変えないことの重要性
――マウンドに上がったとき、打たれた残像が残っている、ということは。
逆に、消えることはないでしょうね。いま言われたシーンも覚えているくらいですからね。忘れることはない。だから不安ですよ、マウンドに上がるまでは。でも、結果を出すために、変えないこと、それが重要ということです。
――逆に抑えたシーンは? 例えばその後に抑えたミネソタ戦など。
抑えたシーンはあんまり覚えていないですね……。やっぱり打たれたほうが覚えていますね。悔しいから。
――あの試合は気持ちが入っているようにも見えました。ストレートも腕をしっかり振っていらっしゃいましたし、打たれあとのストレート勝負は、なにか振り切るためのものかと勝手に推測したのですが。
僕の場合、球種がストレートとフォークしかないから仕方がないですね(笑)。選択肢がない、という意味で。
まあ、実際はサインに関してはほとんどキャッチャーに任せていますからね。嫌な思いを振り切ろうとしていたわけではないです。
――切り替えという意味で、ほかにしていることはありますか。
帰りの車のなかで叫ぶ(笑)。
――本当に叫ぶ?
本当ですよ。打たれて負けた日の後なんかは、相手バッターの名前を大きな声で叫ぶことがあります。悔しいのに抑え込む必要はない。思いっきり発散して、次の日に迎えるなら思いっきり感情を吐き出せばいいと思っています。でも、その日の12時までですよ? 日付が変わったら次の日、です。
明日の第十二回の質問は「Q.12・ハイファイブ、痛くないですか!?」です!
- 1
- 2